夏の花火

 蚊取り線香と飲食物をコンビニで買い,職場に戻る。夕刻からの花火大会を職場から眺めるためだ。規模の大きさから県内でも有名な花火大会。見晴らしのいい丘の上の職場なので,存分に堪能することができる。
 学内工事に立ち会うため休日出勤。街中,今夜の花火大会を観ようと賑やかだというのに,こちらは寝ても覚めても仕事のことだらけ。精神衛生上よくないので,特権活用してみたりする。いつもの窓から見える夜景に花火が浮かび上がるのは,また神秘的だ。
 最初のうちはテンションも高いが,次第に,夏の悲しき独り花火である現実が襲う。感想を言い合う相手が居ないというのも,こういうイベントの類いで一番厄介な問題だ。仕方ないので,2カ所であがる花火にセリフをつけて,一人芝居・独白モードへと突入。精神衛生上,最悪の展開を見ながら,花火は夜空に舞い散るのであった。それもまた,夏の夜の夢。

教職を目指す人たちと

 5日に中央教育審議会のワーキンググループが,「教員免許更新制」の概要を固めたという。導入が決まるのは法改正案の通過次第だが,審議会レベルで制度導入を前提とした案が作られたということは,導入する気満々なのであって,郵政民営化反対くらいに政治的パフォーマンスの効果がない以上,反対もなく気がついたら決まっていると思う。

 新規に免許状を受ける者から適用される予定の「更新制度」。ワーキンググループが固めた案は,1)「国が教員としての適格性基準をもうけ,それに見合う資質の有無を大学が判定し免許状を与える」,2)「原則として10年毎の講習を修了し適格性基準を満たさなければ免許が失効する」というもの。
 これに「教職大学院」(教職系専門職大学院)導入の問題も合わせて諮問されているので,それと絡めた中間報告や答申が出てくるだろう。しかし,学校の先生の周辺で起こる出来事の中で,義務教育費の扱いに次いで大きな論点だと思われるが,世間の問題認知程度は「お金」のことのようにはっきりしない分,低いようだ。

続きを読む

情報機器への依存

 ハードディスクの異常が発生し、我がパソコンは修理中。以前からハードディスクのアクセス音が怪しかったので、データのバックアップについては対処できている。むしろ問題は修理中の立て替え機がないこと。
 いつでもどこでも自分のパソコンにデータ入れたり、取り出したりするような使い方をしていただけに、それができないととても不便だ。行く先々のMacに外付けハードディスクを付けて起動するのはいいが、移動すれば作業過程が中断されてしまうので、いつもの調子で仕事が難しい。メールへの反応も遅れがちだ。
 ようやく家で過ごす時間もできたので、居間にあったデスクトップパソコンを書斎に移動して、なんとか環境を整えているところ。ソフトウェアのインストール環境が異なるので、それを調整するのに時間がかかる。そのあと、修理から返ってきたら、環境の再構築のこともあるから、完全構築する訳にもいかない(たとえばソフトウェアライセンスのこともあるし)。とても面倒だ。
 来週から担当する集中講義が始まるというのに、本当にタイミングが悪い。もう一台、新しいノートパソコンを買ってしまおうかと思ってしまったが、そんなお金もないので、我慢我慢。

素晴らしきPodcastの世界

 遊園地つながりで,いま気に入って聴いているのが,米国ディズニーの50周年記念ポッドキャストである。たくさんのファンを持つディズニーランド,その本拠地ともいうべきロサンゼルスのDisneyLand(日本語版)が今年開園50周年を迎えた。それを記念して様々なイベントが行なわれているのだが,その一つがiPodとインターネットラジオを組み合わせた「ポッドキャスト」Podcastという技術による50周年番組放送だ。

 ポッドキャストもしくはポッドキャスティングという技術は,たとえばiPodに付属しているiTunesというソフトなどの対応ソフトが起動するたびに新しい番組がないか自動チェックしてくれて,あれば自動的に手に入れてくれるという仕組みである。さらにiPodという音楽再生機を持っていれば,音楽の代わりに番組を自動的にセットしてくれて,出先でもiPodで番組が聴けるというわけなのである。これをポッドキャストという風に呼んでいる。技術というほど立派ではないが,ラジオ番組をオンデマンドで楽しむ手段というわけだ。

 そしてディズニーが直々に提供しているのが「Disneyland® Resort 50th Anniversary Podcasts」というわけである。もちろん英語の放送。それでも皆さんにお馴染みの世界を様々なインタビューや入場者の生の声などで紹介する,大変魅力的な番組になっている。英語ヒヤリングの教材としても価値あるのではないだろうか。

続きを読む

本当のジェットコースター

 遊園地にはそれほど縁がなかったので,これまで絶叫乗り物にも自動的に縁がなかった。しかし,担当するクラスの日帰りレクリエーションに連れられて,ナガシマスパーランドというところに出掛けた。長らく中部に住んでいるが,初めてである。
 縁がないので,乗り物が好きなのか苦手なのかという自己判断も薄っぺらい状態。挑戦心だけは人一倍だが,今回はカメラマンの仕事を仰せつかったので,しばらくは学生達が楽しむのを眺めていた。いやはや,「ホワイトサイクロン」というジェットコースターは,見栄えもなかなかの迫力である。後で挑戦しようと思った。
 しばらくしてから,いよいよ何か乗り物に挑戦しようと思い,たまたま近くにあった「ジャイアント・フリスビー」なる乗り物に,誘われるまま喜々として乗り込んだまではよかったが,これが最悪の選択であった。

続きを読む

問わず語り

 夏休みに入った。皆さんよりも一足先である。もちろん,毎年恒例の嘆きを許してもらうなら,通常授業がないというだけで,校務は続いているし,授業時間が空いた分だけ会議が入る。学生達も暇ではない。補講や特別授業はもとより,就職活動,実習などで慌ただしい。そして私たちも実習の指導訪問で学生達を追いかけ回さなければならない。部やサークル活動も普段より活発になると,それの応援を要請されることもある。中学や高校の部活指導の方がはるかに大変なのは言うまでもないけれど。
 それでも,他のスケジュールが割り込む余地と同等に,自分自身が研究や勉強に時間を割くチャンスや余地も増えるのは確かなこと。私も(少々闇雲に)あれこれ手を出しながら,再度自己投資をしているといったところだ。その過程で得るものを早く駄文として残したい思いでいっぱいだが,実のところ,それが以前ほど容易くなくなっている現実にも戸惑うのである。一体どうしたというのか。

続きを読む

保護者懇談会

 10人の保護者との対話は,楽しくもあり,冷や汗ものでもあった。初対面同士の堅苦しさを和ませようと,少しおどけてみせながら司会進行する。一人ひとりに家庭での様子や対応の現状を聞く中で,不安や質問への返答を織り込む。
 入学して3か月。学生達自身も学生生活のペースをようやくつかめたところか。しかし,大学で学ぶための技法や家庭生活との両立方法に対して具体的に習得できていないようだ。日々,学ぶべきことはたくさんあって忙しいはずなのに,親から見るとのんびりしていて,「この子,大丈夫かしら」と不安になるという声もあった。学生達に向け,何かしらガイドをすべきだろうか。
 いまのところクラスの子たちは,結構仲良くやっている。クラス全員仲良くなろうという気持ちは大事だし,実際そうであっても欲しい。ただ,45人もいれば性格も考えもバラバラなのが当たり前。きっとどこかの時点でぶつかり合うこともあるだろうし,分裂してバラバラになることもあるだろう。この年頃の女の子の気持ちは山の天気のように変わりやすいものだから,何があっても不思議ではない。好きも嫌いも,そこに関係があって初めて生まれる感情だ。だから,どんなことがあろうと,うまく共生できるようなクラスであって欲しい。最後には「しょうがないなぁ」って感じでもいいから,クラスメイトを思いやれる関係で短大生活を過ごしてくれればと願う。
 唯一の不安は,クラス指導担当の行方か‥‥。

日々はジェットコースター

 今年から職場の学年歴が変わって,7月10日から夏期休業に入る。その直前の慌ただしさもあるし,思い立ったことを短期間で具現化する必要性もあって,本当にこの数週間はめまぐるしい日々が過ぎる。ちなみに明日は保護者懇談会。気が抜けない。
 高校英語の再入門を始めたり,研究計画の内容をひねり出すために思索したり,職場で担当している案件の業者対応をしてみたり,保護者懇談会の準備や学生対応したり,ある意味賑やかに過ごしている。

 教職専門職大学院の名称を「教職大学院」にするよう答申するらしい。一方,規制改革・民間開放推進会議が教職大学院に対して「新たな参入障壁になる」という懸念を表明している。
 総務省の情報フロンティア研究会は報告書をまとめて,その48頁あたりにこんなことを書いている。

「(前略)具体的には、ブログやSNSの仕組みを学校に導入することを提案する。学校の中でセキュアなネットワークを整備した上で、児童・生徒が自らのアカウントを持ち、実名でブログやSNSを用いて他の児童・生徒と交流することでネットワークへの親近感を養うとともに、ネット上での誹謗中傷やプライバシー侵害等に対する実地的な安全の守り方も同時並行的に学ぶことが重要である。」

 学ぶことが多すぎて困ってしまう。学校外だと野放し状態で心配だから,とりあえず学校の範疇に入れてしまいましょうかという風にも見える。もはや学校が責任を負えるキャパシティ(そんなものがあるかどうかも怪しいが)を超えている。

 義務教育費国庫負担金の一般財源化問題に関する審議は平行線。中間報告は両論併記だそうだ。とりあえず地方団体の代表が頑張った痕跡を残して,最終答申で苦々しく堅持の答申に持ち込むらしい。

 ネット利用の平均時間が新聞閲覧の平均時間を少し上回ったのだという。私は少なくとも新聞をとっていないので,比較するまでもなくネット利用ばかりだが,眺めて終わることも多くなったような‥‥。とにかく,ネット利用は少なめにしなくては。

あれこれやって万博デビュー

 今日はあれこれ慌ただしかった。まずは大学院に挑戦する話を実現するために,募集要項の請求や過去問題の入手の準備に取りかかる。実現するしないにかかわらず,やるだけやらなくては。銀行へ行って,お金を引き落としたら貯金が底をついた(ホント!)。郵便局へ行き,手続き。ちょっとアクシデントがあって,家と郵便局をもう一往復した。
 それから,古巣の大学院へ出掛けて成績証明書やらを申し込む。なんと手数料タダ。法人化したんだから,その辺もうちょっと商売上手になるべきだろうに,いやはや,でも修了生には有り難い。さすが国立大学法人。

 カリキュラムに関する,とあるテーマが気になったので,そのための調べものをする。そのまま大学図書館にこもって文献を探してはコピーをして手に入れる。もちろん著作権に関わることなので,ちゃんと複写申請出しておいた。ああ,この図書館,持って帰りたい。頑張って平日に来れるよう工夫しなくては‥‥。調べものしていたらあっという間に時間が経過。そろそろ戻ろう。

 それから,とうとう愛地球博に出掛けることにした。ご近所に住んでいるにもかかわらず,まだ行ったことがなかった。会期も半分過ぎて,このまま行かず仕舞いになるのは悔しいので,ようやく全期間入場券を大枚はたいて買い,ふらりと出掛けた。なにしろリニモは,いつも通勤で使っているプリペイドカードで乗車できる。本当に近所に出掛ける感じなのだ。
 万博は毎夜22:00まで開場していて,しかも平日の夕刻から夜は,人もまばらだし,なにより会場の雰囲気はいい。なんか近所の巨大公園を散歩しにきた感じになって,ちっとも万博気分ではなかったが,この雰囲気でビールを飲みながら夏の夜を楽しむのは悪くない。ビールは小から中のサイズで500円なので,かなり財力がいるが,そのうちやってみたい。パビリオンは見なかった。会場の雰囲気を楽しんで,飲食して楽しんだ。

 とまあ,いろんなことをした一日だった。万博での夕涼みは,ちょっとしたご褒美か。全期間入場券買っちゃったので,これから夕方から夜を中心に頻繁に出掛けようと思う。不満や批判はいろいろあるが,始まっちゃった以上は楽しまなくては。なにしろ工事やら何やらでご近所としてはすっかり迷惑かけられたのである。どんなものかじっくり見てやらないと。

大学院入試

 学会発表を終えて自分の未熟さを痛感する。失敗をバネに投稿論文の準備に取りかかろうとしていた。絞りきれずに本3冊分ものネタを詰め込んだというなら,この一部分をシングルカットすれば論文に値するはず。物事はそう単純ではないが,見当はつき始めたので,久し振りに投稿してみようと思う。もっとも,最近は学会紀要に届く投稿数も増加しているらしいから,競争は激しいに違いない。

 そんなことを考えていた休日。「大学院に行ってみてはどうか?」と薦められた。そういえば大学院入試出願の季節である。いきなりの大胆な提案に,冗談半分だろうと笑いながら適当に受け答えしていたが,どうも本気の提案らしい。確かに私自身,いつかは大学院に戻って,研究を積み重ねたいと思っていた。修士を出た後は,我流で済ませてきた人間だから,今一度,研究の基本を磨くためにも博士課程に入学できれば,それに越したことはない。唐突な提案だったが,少しずつ自分自身にも大学院へ入学したいという気持ちがむくむく膨らんできた。
 まあ,本当なら,しっかり研究計画を立てて,いろいろ試験対策など準備を整えながら大学院の道を模索するのが筋だが,こういう物事の変化はいつも突然起こるものだ。そういえば,去年も違ったベクトルだったけど,あることを決意して立ち回ったっけ。毎年1回,何か決意しないと気が済まないのかいな。まあ,とにかく嘘から出た誠。瓢箪から駒みたいな事態は結構好きなので,やってみることにした。まずは出願書類を取り寄せなくては‥‥。

 大学院入試といえば,「英語」やら,専門知識や論文とか研究計画に関する口述試験やらが待っている。もともと苦手な上に,長らく使っていない「英語」の試験を受けなければならない。一番のネックはそこか。そのうえ,古い修士論文引っ張り出して要約しなければならないし,研究計画もまとめてみなくては。
 人生,もう一度くらいこの手のことで苦労するなら,今しておいた方が年齢的にも状況的にもよさそうだ。出願が成功するかどうかもわからないし,入学試験が受けられるかどうか,合格できるかどうかもわからない。でも挑戦は1回きりで終わるつもりもないので,その初めの一歩がこんな形でも悪くはない。さて,これから数年間は,大学院を目指して頑張るか。それと,投稿論文も書かないと。