10人の保護者との対話は,楽しくもあり,冷や汗ものでもあった。初対面同士の堅苦しさを和ませようと,少しおどけてみせながら司会進行する。一人ひとりに家庭での様子や対応の現状を聞く中で,不安や質問への返答を織り込む。
入学して3か月。学生達自身も学生生活のペースをようやくつかめたところか。しかし,大学で学ぶための技法や家庭生活との両立方法に対して具体的に習得できていないようだ。日々,学ぶべきことはたくさんあって忙しいはずなのに,親から見るとのんびりしていて,「この子,大丈夫かしら」と不安になるという声もあった。学生達に向け,何かしらガイドをすべきだろうか。
いまのところクラスの子たちは,結構仲良くやっている。クラス全員仲良くなろうという気持ちは大事だし,実際そうであっても欲しい。ただ,45人もいれば性格も考えもバラバラなのが当たり前。きっとどこかの時点でぶつかり合うこともあるだろうし,分裂してバラバラになることもあるだろう。この年頃の女の子の気持ちは山の天気のように変わりやすいものだから,何があっても不思議ではない。好きも嫌いも,そこに関係があって初めて生まれる感情だ。だから,どんなことがあろうと,うまく共生できるようなクラスであって欲しい。最後には「しょうがないなぁ」って感じでもいいから,クラスメイトを思いやれる関係で短大生活を過ごしてくれればと願う。
唯一の不安は,クラス指導担当の行方か‥‥。