素晴らしきPodcastの世界

 遊園地つながりで,いま気に入って聴いているのが,米国ディズニーの50周年記念ポッドキャストである。たくさんのファンを持つディズニーランド,その本拠地ともいうべきロサンゼルスのDisneyLand(日本語版)が今年開園50周年を迎えた。それを記念して様々なイベントが行なわれているのだが,その一つがiPodとインターネットラジオを組み合わせた「ポッドキャスト」Podcastという技術による50周年番組放送だ。

 ポッドキャストもしくはポッドキャスティングという技術は,たとえばiPodに付属しているiTunesというソフトなどの対応ソフトが起動するたびに新しい番組がないか自動チェックしてくれて,あれば自動的に手に入れてくれるという仕組みである。さらにiPodという音楽再生機を持っていれば,音楽の代わりに番組を自動的にセットしてくれて,出先でもiPodで番組が聴けるというわけなのである。これをポッドキャストという風に呼んでいる。技術というほど立派ではないが,ラジオ番組をオンデマンドで楽しむ手段というわけだ。

 そしてディズニーが直々に提供しているのが「Disneyland® Resort 50th Anniversary Podcasts」というわけである。もちろん英語の放送。それでも皆さんにお馴染みの世界を様々なインタビューや入場者の生の声などで紹介する,大変魅力的な番組になっている。英語ヒヤリングの教材としても価値あるのではないだろうか。

 野口悠紀雄氏が『「超」英語法』でも述べているように,英語の音声を手軽に聴くことができるという環境が気がついたら実現していて,大変便利になった。しかも,オーディオブックやポッドキャスティングのおかげで,その選択肢は急速に拡大している。もちろん,内容や使われている英語の善し悪しはあるけれども,生の英語を無料で聴けるのだから贅沢この上ない。
 しかも,このディズニーのポッドキャストは,ディズニーランドの歴史や裏側の紹介,スタッフインタビューや一般の人々の声などを取り上げるなど盛りだくさん。わからない英語もあるかも知れないが,自分が知っているディズニーランドの知識から推測できることも多くて,興味深く聴くことができる。

 裏舞台を見せないことに関しては徹底的なディズニーランド。一方で,語りうる歴史を持ち合わせ,世界中の人々を魅了する世界観をつくり出すクリエイティブ集団としても知られている。そんなディズニーの50周年記念ポッドキャスト。あなたが英語教員なら,こんな魅惑的な素材を放っておく手はないと思う。

 それにしてもDisneyLandが開園50周年である。私が初めて米国カリフォルニアのDisneyLandに訪れたのは幼いときであったが,それはちょうど開園25周年を祝っていたときであった。その数字が2倍になったわけで,感慨深いものがある。それだけ歳をとったということでもある。25年間でDisneyLandを訪れたのは,初めての入園を含めて3回。東京ディズニーランド(TDL)には行ったことがない。TDLに行くのはいつになるのか。目処は立っていない。ううむ。