投稿者「rin」のアーカイブ

memo20090826

デジタルトレンド2009:ワイヤレス新時代 写真、無線LANで電子黒板に
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090825ddm010020148000c.html

デジタルトレンド2009:政府の学校IT整備構想 教育現場、戸惑い
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090825ddm010020153000c.html

スクール・ニューディール:学校向け電子文具続々
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2009/07/22/20090723k0000m020108000c.html

携帯電話:ネットの危険 障害持った子供たちが疑似体験
http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2009/08/20090818mog00m100044000c.html

全国市区町村 公立学校情報化ランキング
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20090803/1017567/

PC Online 教育の情報化最新事情 もくじ
http://pc.nikkeibp.co.jp/article/trend/20090731/1017505/

フィンランド学力世界一の秘密 ~教育庁参事官に聞く
http://diamond.jp/series/dw_special/10056/

葉月二五日

 お盆を過ぎて徳島に戻ってからも,積み上がっている校務や雑務のあれこれに手を付けて日々が過ぎている。前期の追再試や後期の授業準備もまだこれから。今月も来月も,ガヤガヤと予定が入って賑やかである。

 学校の先生達が参加する研究会やセミナーにお誘いいただいたので出席した。何が違うのかをはっきり言えないのだけれど,その土地土地によって雰囲気が違うなと感じる。まあ,場所も面子も題目も違うのだから,雰囲気が違うのは当たり前か。

 さらにいえば,私自身の気持ちが変化していることも大きいかも知れない。

 どう変化したのかは,またゆっくり書きたいと思う。

 今日は期日前投票に出かけ,集中講義の提出課題をチェックなどした。まだ宿題山積み。

 でも本当は,またプログラミングしたいんだよね。

memo20090824

教育費、家計負担軽くなる? 〈総選挙〉政策・公約チェック(上)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200908240109.html

教育の中身、充実できるか 〈総選挙〉政策・公約チェック(下)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200908240133.html

《にっぽんの争点:子育て》新「手当」か 幼児無償化か
http://www.asahi.com/politics/update/0818/TKY200908180086.html

知りたい!:’09衆院選 与野党目玉の「子育て支援」 期待膨らむ教育産業
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090821dde001010002000c.html

京大:博士をタダで小中高校へ派遣 就職できない若手研究者「もったいない」
http://mainichi.jp/life/edu/news/20090824ddm012040157000c.html

くらしと政治:’09衆院選/1 少子化・子育て・教育
http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2009/08/20090818ddm013100149000c.html

教科書巡る意識調査:先生、分かってます? 小学生でも「理解度5割以下」半数
http://mainichi.jp/life/edu/archive/news/2009/08/20090817dde041100034000c.html

携帯サイト事情、親が学んで講師役
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090820-OYT8T00267.htm

それはフィルタリングの失敗

クレイ・シャーキー曰く「情報洪水などない。それはフィルタリングの失敗だ」
(シロクマ日報)
http://blogs.itmedia.co.jp/akihito/2009/08/post-a72f.html

 ものごとを端的に表現するのは難しいものです。「情報洪水ではない。それはフィルタリングの失敗だ」(It’s not information overload. It’s filter failure.)という言い方は,誰でも言えそうな表現ですが,これだけ取り出してバシッと掲げるのは容易いことではありません。

 情報過多とはフィルタリング失敗であり,フィルタリングのデザインを制していくことがデジタル・ネット時代には重要であるという指摘は,古くて新しい問題,つまりこれまでも別の顔して存在した問題が,新しい顔して再来したものだと考えることも出来ます。

 共通しているのは,情報統制の問題。異なっているのは,時代を経て,問題がパーソナルなレベルにより接近した点です。

 政治や教育の世界でも,どんな情報を隠し,どの情報を公表し,どんな情報を創造していくのか,という問題は常に社会的な行動に付随してきました。

 学習指導要領(基準教育課程)で何を扱うのかという問題も,教科書検定という一種のフィルタリングに関する議論です。教育内容が過剰なのか不足しているのか。学力問題とともに議論されていることはよく知られています。

 情報のデジタル化やネット利用の普及によって,このフィルタリングの必要性がパーソナルなレベルにまで降りてきたと考えることが出来ます。

 私個人を考えてみても,Web上に掲げた自己紹介や経歴はもちろんのこと,顔写真,メールアドレス,誕生年月,ブログに書く公私の出来事,個人的見解,Twitterに記録した行動と思いつきの断片などの情報が不特定多数がアクセスできる状態に置いてあり,これらは私の設定したフィルタリングの結果です。

 一般的に個人の情報は,初期状態として他者がアクセスできない状態にあり,必要があればフィルタリングを介して公開していくものと考えられていました。アクセスできない範囲がある程度確保されていたわけです。しかし,ネット時代においては,他者がアクセスできる可能性が高まって,積極的にフィルタリングを援用して個人の情報を守る必要も出てきたというわけです。たとえば,携帯電話のアドレス帳を覗き見られる可能性に対して,ロックをするのかしないのかという問題が発生するのも,広い意味でここに含まれます。

 シャーキー氏は「フィルタリング」の問題と表現しますが,私なりに考えていたのは「アクセス権限の設定・運用」の問題です。あらゆる情報操作あるいはそれに関するシステムは,アクセス権限の設定と運用実態を重要視して存立すべきだろうと考えます。

 校務の情報化に関するシステムを開発する企業の方々とご一緒する仕事もありましたし,そうした関連システムを個人的にもいろいろ勉強する機会があります。

 その度思うのは,システムプログラマの人々は「アクセス権限」という発想を(コンピュータの世界の概念として)了解はしているのだけれども,ユーザーの側は「アクセス権限」という発想や概念がないまま業務を認識しているので,両者が「アクセス権限」という切り口でシステムに対する要望や仕様をちゃんと相談できていないということです。

 教育工学の研究をしている人たちの中にも,情報共有のツールを作ろうとする人たちがたくさん居ますが,たとえば教育の現場における情報の扱いや行き交いをアクセス権限と運用のデザインとして捉えて具現化する人は少ないです。

 人が知識に対してアクセスするロジックを実態を踏まえてデザインできるかどうか。単に新しい研究がしたいのであれば新規性のあるロジックを考えればよいですが,少なくとも普及を考えているのであれば,実態をロジックとして捉えてからそれに匹敵する新しいロジックを考える必要があります。

 システム開発が得意な人たちは,ファイルシステムやデータベース開発などでアクセス権限という考え方に馴染みがあり,その重要性についても了解しているのですが,現場の業務や校務がどのようなアクセス権限デザインで存立しているのかを感得していないので,使い辛いシステムを構築してしまうのです。

 私たちはこうした不幸なシステムの存在によって,情報化を敬遠したり,難しく考えたりしていることが多いのです。

 付け加えていえば,「アクセス権限の設定と運用」とは,最初に決め打ちしてデザインしたら終わりという固定的設定を運用することを指していません。情報共有や業務・校務の進行によって権限の設定が変化していくことを考えています。

 つまり情報共有システムを作り出すときに重要なのは,可変的なアクセス権限をどのようにシステムとして実現するのかという問題なのです。

 こうした可変的アクセス権限のデザインのセンスにすぐれているのはGoogleのエンジニア達かも知れません。

 先日のカンファレンスで披露されたGoogle Waveは,たくさんの情報を束ねて情報の波のように扱うことができ,それら情報へアクセスする手段や環境も柔軟に変化させ束ねて運用できるツールだと考えることが出来ます。(@ITによる解説記事

 こういうツールをデザインできるセンスを持っているのでGoogleは強いのです。

 私個人は,システム開発者の方々と現場の先生方が情報交換する場に居合わせて,双方の考え方をアシストしながら橋渡しする仕事が好きです。

 そうしたやり取りの中で,システム的なチャレンジを提案したり,ツールがもたらす可能性から現場の在り方を提案したりするのが私の流儀です。そうした提案は,すぐには実現しないものばかりですが,それぞれの立場の思考を刺激するという意味で,また違う形になって出てきた時には嬉しかったりします。

 そういう仕事で私の名前が出ることはないんですが,まぁ,それでいいんです。

これは共有?小銭稼ぎ?

Happy Campus! co.jp
http://www.happycampus.co.jp/

 このサイトのことはあんまりまじめに取り合っていなかったのだけど…。提供する人がいるのは当然として,買う人いるのかな。売買コストが持続可能水準で成立しているのか,そのことが知りたい。

シャキーン!ザ・ナイト

シャキーン!
http://www.nhk.or.jp/kids/program/shakiin.html

 朝のテレビ番組「シャキーン!」は,なかなか見る機会が無いので,大好きな番組なのだがほとんど縁がなかった。そうしたら,知らないうちに週一で「シャキーン!ザ・ナイト」という夜用番組がスタートしていた。本家のしゃっきり感は薄れているが,この番組ならチェックできるかも知れない。ちょっと気にしておこっと…。

memo20090813

学力テスト:市町村別に開示…07、8年度分 大阪府教委
http://mainichi.jp/select/today/news/20090814k0000m040068000c.html

学力:年収多い世帯の子供ほど高い傾向…文科省委託研究
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090805k0000m040038000c.html

選択の手引:’09衆院選 教育費(その1) どうする教育費支援
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/sentaku/news/20090811ddm001010034000c.html

選択の手引:’09衆院選 教育費(その2止) 教育費、家計負担減の道は
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/sentaku/news/20090811ddm003010052000c.html

選択の手引:’09衆院選 地方分権 不況で揺らぐ自立志向
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/sentaku/news/20090726ddm001010055000c.html

小中学生の不登校、昨年度は12万7千人 学校基本調査
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200908060212.html

成績と親の年収、比例する傾向 小6学力調査を国が分析
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200908040419.html

大学院生に実質的な給与を 基礎科学力委が提言
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200908040424.html

親の年収が大学進学率左右 200万円未満は28%
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200907300473.html

大学進学率、初めて5割超す
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090807-OYT8T00293.htm

全国の私大4割 赤字
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090806-OYT8T00689.htm

全国学力テスト分析、親の収入高いほど高学力
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090805-OYT8T00352.htm

公立高家庭も教育費に格差…日教組調査
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090801-OYT8T00310.htm

私立短大の69%が定員割れ…過去最悪
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20090731-OYT8T00254.htm

葉月一三日

 なぜか名古屋滞在が長引いている。徳島に移り住んだのに阿波踊りを見ることが出来ず残念。また来年期待するとしよう。とはいえ,ぼちぼち戻らねば。

【番外】辺境を歩きながら

 自分の蔵書を眺めると,その系統性の無さに呆れる。普通,自分の師匠が継いでいる学派とか学説とかの影響を受けるものなのだとは思うが,若き日についた師匠達はみんな独創家で,そういう先生達を追いかけるには闇雲に勉強するしかなかった。私自身の元来の無節操さも加わって,理系とも文系ともつかない辺境を歩んでいる。

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小学校英語指導者認定

小学校英語指導者認定協議会(J-SHINE)
http://www.j-shine.org/

 2011年度の全面実施に向けて,すでに小学校では外国語活動(英語活動)の取り組みがほとんどの地域で始まっている。文部科学省も「小学校外国語活動サイト」を立ち上げたり,「小学校外国語活動研修ガイドブック」や現場用の教材「英語ノート」(困ったことに文部科学省は公開を終了してしまった。税金でつくったという意識に欠けてるのは毎度のことか…)を用意するなど,お膳立てをしている。

 現場の先生達の取り組みは様々である。私が見聞きした範囲でも,どんな取り組みをしてよいか悩んでいる学校や,市内の先生達の研究活動に位置づけて取り組んでいる学校などがあった。

 教職を目指している学生達の中にも,小学校外国語活動に関心を持っている人がいて,どうすれば小学校の英語の先生になれる
のか気にしていた。

 あまり話題にされないが,2011年度から始まる小学校外国語活動を担当する教員は,特別な資格や課程を経たわけではない。現場の代表教員が官製研修に参加した成果を,校内研修の場で共有しながら指導方法を身に付ける形で対応しているに過ぎない。そこに外国人のALT (Assistant Language Teacher),つまり外国語指導助手がやってきて一緒に活動を進めていくのである。

 ところが,最近の報道によると,外国人ALTの定着率がよくないらしい(読売新聞「小学英語は民間頼み、必修化控えて質が課題」)。記事が指摘するように,安定した教育活動や質に問題が出てくる可能性がある。
 ただ,辞めてしまう外国人の気持ちも分からないではない。会社組織みたいな雰囲気の日本の学校は,外国人達が経験して知る学校の雰囲気とはまるで異なる。授業時間外の職員室で居づらそうにしている外国人助手を何人も目撃したことがある。私は,報酬の問題よりも,教育の場である学校の雰囲気に対する不満の方が大きいのではないかと思っている。

 さて,外国人ALTの力を借りるだけでなく,日本人教師の方でも民間の力を借りる動きは出てきている。2003年からNPO団体「小学校英語指導者認定協議会(J-SHINE)」が動いており,共通カリキュラムに基づいて認定団体や認定者管理を行なっている。

 サイトの情報を見ると,様々な民間の英語教育に関わる人々によって設立され,そこにいろんな団体が登録しているといった風である。語学出版社のアルク,英会話のイーオン,教育商社のベネッセなどの名前も見える。

 J-SHINEが行なっているのは,団体の認定と,その認定団体が認定した指導者の認定管理とのこと。資格試験のような形ではなく,認定団体が用意したカリキュラムを受講し,推薦された者が指導者認定を受ける仕組みらしい。

 「小学校英語指導者」資格を基本として,基本資格の手前にあたる「小学校英語準認定指導者」資格と,基本資格取得後4年以上の「小学校英語上級指導者」資格がある。

 この認定資格は,英語指導者の質の確保という目的のために民間が行なっている努力の一つであり,これが教員になるための必須ではない。これを持っていても教員として採用される保証もない。

 ただし,J-SHINEと登録団体が各都道府県教育委員会とパイプを保つことによって,採用に関する情報を連絡してくれたりする可能性が高まるので,採用チャンスを見逃すという損は避けられる。場合によっては,資格自体が有利に働くこともあるだろう。その程度である。

 興味深かったのは,J-SHINEのトレーナー資格試験に関する概要記述のところである。指導者の認定も気になるところではあるが,指導者を指導・育成する者の存在をどうするのかも大きな関心事である。鶏と卵のどちらが先か。

 トレーナー検定試験の受験資格を見ると,やはり経験豊富で各種の英語検定試験でそれなりの点数をとっていることが条件のようだ。基本的には従来から英語教育に携わっている方々を受験者として想定しているわけだから,これが特別高いハードルということもないのだろう。

 それよりも,試験のための参考文献が紹介されている点に興味が向いた。小学校英語に関して気になっている方々は,これらについても目を通しておくとよいのかも知れない。

(以下引用) 
■試験のための必読書と参考文献

【必読書】
小池生夫(編集主幹)『第二言語習得研究の現在』第4章から第13章まで(大修館書店)
松川禮子『明日の小学校英語教育を拓く』(アプリコット)
M. Slattery & J. Wills English for Primary Teachers:A handbook of activities & classroom language. (Oxford University Press)

【参考文献】
大久保洋子 『児童英語キーワードハンドブック』(ピアソンエデュケーション)
吉田研作 『新しい英語教育へのチャレンジ』(くもん出版)
中山兼芳 『児童英語教育を学ぶ人のために』(世界思想社)
文部科学省中央教育審議会関連サイト
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gaikokugo/index.htm
M.Celece-Murcia Ed. Teaching English as a Second or Foreign Language, Third Ed. (HEINLE & HEINLE)