月別アーカイブ: 2006年4月

りんちゃんの東京生活

 午前中,研究打合せのため名古屋から品川へ。見かけ以上に重たいトランクやバッグなど3つ4つ抱えて上京する。ロンドン帰りみたいだと言われた。これがとりあえずの引っ越し荷物。独り身の身軽さかな。
 午後,トランクをロッカーに預けて不動産屋へ。書類と鍵を手渡される。いよいよ入居。まだ何もない部屋で,無事到着したことを実家に連絡する。なんかまた親不孝をしているのかなと弱気が訪れるが,飛び出しちゃったものは仕様がない。悔いのないように,やれるだけのことをやってやろうと思う。
 インターネット環境をチェック。livedoor wirelessがかろうじて届いている。パソコンを持ち上げないと接続しない電波状態は玉に瑕だが,無いよりマシ。早速,会員登録してしまった。電波受信改善策を考えなくては。
 ロッカーに預けたトランクを取りに出かける。さらに日用品(トイレットペーパーとか歯磨きセットとか)を買い物する。驚いたことは,マツモトキヨシにトイレットペーパーもティッシュペーパーも売ってなかったことだ。この都会でトイレットペーパーを探し回ることになろうとは,思いもよらなかった(正確に書くと私がイメージして探していたのは,お徳用トイレットペーパー12巻パックみたいなものだ)。

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再出発

 明朝から東京。今回がやっとホントの東京移住の第一歩だ。部屋の契約に時間がかかった。明日,鍵を受け取って入居できるはずだ。いままた上京のための荷造りと,また散らかしてしまった部屋の整理で夜更かし中。徹夜になりそう。
 これで落ち着けるかと思ったら,土曜日には金沢へ出張。その後,月曜日から東京で研究活動。荷造り作業の続きのために名古屋に戻る可能性もあるから,慌ただしい。商売道具の蔵書を丸ごと引っ越せれば悩みもないが,厳選しないと…。捨てるものがあるならば蔵書を預かろうか?との申し出もいただいた。また後日じっくり考えたい。
 身を移すことが,こんなに手間かかることになろうとは思わなかった。気持ちは焦るが,ここまできたら開き直って,じっくりと取り組む覚悟で歩こう。

教育フォルダ・ベータ版

 「教育らくがき」は,「教育フォルダ」というサイトの一コンテンツということになっている。教育フォルダと名乗りながら,便利なサイトにデザインする余裕がなく,ここまで来てしまった。とりあえずベータ版みたいな感じでトップページを新しくしてみた。
 とりあえず適当に教育に関係ありそうなリンクを張ってみている。ブログやPodcastもこれから収集して,どんどんリンクしていこうかと思っている。もうね,いままでリンクのメンテナンスしてなかったから,ここで一気にリンク魔になろうか。
 順次リンクを増やしているので,漏れているものもたくさんあるし,「え〜これリンクしてるの?」ってのもあるかも知れない。立場によっては許し難いものや,好き嫌いもあるかも知れないが,まあ大目に見ていただきたい。基本的に脳天気モードで作業しているので,主義主張に関しては,必要に応じて対処しようと思う。リンクの可否も同じ。
 週間カレンダーを何に使うかは,あまり考えてない。とりあえず雰囲気でつけてみました。少なくとも一週間に一回は更新しなければならないという動機付けにはなるかな。
 グループ項目やリンク項目は,まだ変更予定なので,リクエストがあればお気軽に。

公立塾

 ちょっとびっくりなニュースが読売新聞Webから。「文科相、無料“公立塾”を正式表明」だという。この「正式に表明」という文言は,本当のことなのか,それとも読売新聞らしい,いつものつんのめり報道表現によるものなのか。
 格差に関して敏感に反応した結果と好意的に受け止めるとしても,この捻れた取り組みは,また物議を醸しそうだ。

生き方の模索の中で

 教育基本法の改正議論にしても,英語教育の動向云々にしても,私たちが何に振り回されて,あるいは振り回されずに生きていくかというところで渦巻いているのではないかと思える。
 4月15日号の週刊ダイヤモンド誌は毎年恒例の「息子・娘を入れたい学校」特集。ハイパーメリトクラシーに対応したような複雑な学歴社会の中における学校教育の,これまた複雑な取り組みが取り上げられている。心休まるような状況とは,とても言えない。めまぐるしい選択の一つ一つを気にして生きるのか,自分なりの哲学をどこかに見つけてデンと構えるか。
 教養,心身,消費,情報といったキーワード。それらが家庭の中でどういった役割を担い,どのように構成していくことができるのか。カリキュラムは,ライフ・マネジメントの領域を取り込まなくてはならないような気がする。でも,それはかつてカリキュラム研究の活動分析法や社会機能法的なカリキュラム構成を時代に合わせて焼き直せということに過ぎないのか。
 過去の歴史を振り返ると共に,未来を見通すこと。この2つのバランスをどうアレンジしていくのかが問われているのかも知れない。

教育基本法改正案の性急さ

 最近,勉強してないから教育関連の駄文を書くのが滞っているというのもあるが,もう一つは,教育を語ると浅はかな政治の話にすぐさま直結してしまうので,うんざりした気分になるからだ。
 私がぶらぶらしていた,その同じ東京で,議論らしきものを進めて教育基本法を改正する段取りをつけた政治家達がいる。改正案の中身に関する議論の不十分さもさることながら,相変わらずプロセスが身勝手で,これが国民的な議論の結果だというなら「嘘つき」と緒川たまきに言ってもらいたいからなのかと邪推したくもなる。
 現行法は前文と11の条項から構成されている。確かに長い年月が経っているし,この時代に照らしてみれば違和感もあるかも知れない。あらためてどんな条項が並んでいるのか駆け足で確認しよう。
[現行法]
前文
第一条  教育の目的
第二条  教育の方針
第三条  教育の機会均等
第四条  義務教育
第五条  男女共学
第六条  学校教育
第七条  社会教育
第八条  政治教育
第九条  宗教教育
第一〇条 教育行政
第一一条 補則
 以上が現行の教育基本法である。さて,では先頃与党で最終報告されたとされる教育基本法の改正案はどうだろう。毎日インタラクティブの記事によると前文と18の条項から成っているようだ。
[改正案]
前文
第一条  教育の目的
第二条  教育の目標
第三条  生涯学習の理念
第四条  教育の機会均等
第五条  義務教育
第六条  学校教育
第七条  大学
第八条  私立学校
第九条  教員
第一〇条 家庭教育
第一一条 幼児期の教育
第一二条 社会教育
第一三条 学校,家庭及び地域住民等の相互の連携協力
第一四条 政治教育
第一五条 宗教教育
第一六条 教育行政
第一七条 教育振興基本計画
第一八条 補則
 以上が改正案の概要である。もちろん現行法も改正案も,各条項に複数の条文が含まれている。なんか改正案は,現行法をいじろうとして結果的には付け加えることしかできなかった下手な改変に見える。中日新聞(東京新聞)は『国家の品格』の著者である藤原正彦氏に取材し,「下手な文章」と言わせている(該当記事)。
 つくづくこういう,教育の見本にならないようなプロセスやレベルで国を動かさないでいただきたいと思う。こんな政治家達がいる国を思えと訴えること自体説得力に欠けるし,まして愛せよと傲慢かませるあなた達の精神構造をどうにかしていただきたい。百歩譲って,これに関わる政治家達のみなぎる愛国心がなせる技だと認めたとしても,そしてそれを寛大に受け止めるとしても,条項の数や順序をもっと見直そうとするセンスを持ち合わせていないことに幻滅する。作家でなくても,もう少し義務教育で習う程度の国語力を発揮してくれれば,ちぐはぐな順序に違和感を感じるはずだ。そこからしてダメ。
 ちょっとばかり内容を吟味すると,「教育の機会均等」の条項と「教育行政」や「教育振興基本計画」の条項との間で矛盾が生じる余地を残している。いろいろ付け加えすぎて,のちのちに問題を生みやすくなったわけだ。

出戻り

 東京から名古屋に戻ってきてしまった。部屋探しの結果,とてもいい物件にたどり着いたものの,手続きのためには名古屋に戻って処理した方がよさそうだという判断になったわけだ。
 部屋を借りる申し込みをして,入居資格の審査のようなものを受ける。勤務先はどこか,年収はいくらか,あなたは日本人なのか,ということを聞かれる。ああそうか。私の名前,読み方が珍しいことをすっかり忘れていた。オーナー側にしてみれば,中国人じゃないのかとか,家賃は支払えるのかとか,他の入居者と釣り合いがとれるのかとか,いろいろ心配事があるのだろう。
 名古屋の職を離れて,東京で勉学・研究することを理解しもらえれば,問題ないとは思う。けれども,やはり世間の目は厳しいものなのだということをあらためて覚悟しなければならない。
 これからしばらくは蔵書と格闘である。引っ越し先に送るものと残していくもの,場合によっては捨てるものを選別しなくてはならない。どこでもドアが欲しくなる場面だ。全てを移動するとなると大変な輸送代がかかりそうなので,必要最低限のものをチョイスしなければならない。出費はかさむよ,どこまでも。

銀ぶら

 今日は午前中、研究プロジェクトの会議に参加した。病院の跡地にある建物にメンバーが集まって、自己紹介や今後の方向性について説明などがあった。 これから東京暮らしを始めるにあたって、ペースメーカーになる仕事に関われるのは幸運だ。いろいろ頑張ってみたいと思う。
 そのあと、銀ブラ中。Apple Store銀座でこれを入力している。いやはや、やっぱり東京は賑やかだ。

新しい旅路で-2

 小雨降る東京は,春なのに肌寒さを感じる。流れに任せて入った不動産屋で部屋探し。お店の方の手伝いもあって,便利な場所に部屋を見つけられたので申し込みをした。家賃は安くはないが,最初の住み処は利便性を優先することにした。慣れたらもっと安いところへ移ることにしよう。
 予想外に審査や手続きに時間がかかるし,必要書類を整えるためにも一旦は名古屋に戻ることになりそうだ。持ってきた荷物はどこかに預けて,さらに別の荷物も持ってこようかと思う。それにしても,住み処を移すのはなかなか大変なことだ。

新たな旅路で-1

 未明になっても家の中の整理は切りがつかない。今日上京するというのに,なんとも悩ましい事態である。もっとも本格的な荷物移動はゴールデンウィークあたりを予定しているので,とりあえず大まかな整理ができればいい。
 職場から持ち帰った(他人からすればガラクタばかりの)荷物から,たくさんの写真も出てくる。集めてみると,毎年撮影している教職員の記念写真が,私が着任した平成9年度から退職する平成17年度まで,一枚残らず全て揃っていた。やはり9年前の自分は,少しシュッとして若く見える。最近のものは,少しふっくらしたのかな。でも基本的にあんまり変わっていない気もする。
 ここで昔話をするのはもう少し後になりそうだが,やはり時の流れと顔ぶれの移り変わりを見ると,感慨深いものがある。在職中,私が担任をしたクラスは3つ。そのクラス写真も,想い出とともに今頃どうしているのかおもんぱかりたくなる気持ちを連れてくる。一方で,たくさんの学生の名前を思い出せないことが悔しくもある。
 荷物の整理をすればするほど,心の整理がつかなくなっては本末転倒。さあ,気持ちを切り替えて旅支度をしよう。もうすぐ夜明けだ。