月別アーカイブ: 2005年10月

デトロイト空港にて

 11時間ほどのフライトの末,経由空港であるデトロイト国際空港に到着。入国審査をなんとか通り抜け,再度荷物検査をして,搭乗口前待合室にいる。空港にあるHotSpot(無線LAN)サービスで接続しているわけだ。便利便利。ちなみに一日利用料金は6.95ドルである。
Img_1381 と思ったらバッテリーが少なくなってきた。これからフロリダへと飛ぶ予定。入国審査は,左右の人差し指の指紋を採ったり,Webカメラで顔写真を記録したりと,前来たときよりも厳しくなってきていた。でも順調。
 ちなみに,デトロイト空港はあまりに横幅が広いので,屋内電車でターミナル内を移動できる。ターミナル同士を連絡するものはよくあるが,屋内列車があるのは珍しい。それから,確かめてはいないが,デトロイト空港ってもしかしたら映画「ターミナル」の舞台か,モデルになった空港じゃないかと思う。そっくりなロケーションがあったから。

出発前夜

 少しでも余裕を持って飛び立つために前日から大阪入り。関空利用は初めてなので,その方がいいと判断。それと今回の旅の友である大学院生のT君との前日打ち合わせもしたかった。大阪の街とあまり縁がなかったので,まったく地理がわからない。ホテルもどうしようかと困って,T君と同じ大学院の奥様院生のIさんに相談したら,とても洒落たホテルをお得な価格で紹介されたので,そこに宿泊することにした。
 というわけで,ホテルについて,T君とIさんと一緒に夕食をする。今回の視察の件を始めとして,いろいろな教育談義にも花が咲いた。たとえば教育と宗教の関係について。これはなかなか興味深い議論ではないかなと思う。その辺の詳細はまた次回に書くとしよう。
 思うに職場ではこういうコミュニケーションをしていないから,どんどん考え方が凝り固まってしまいがち。こういう機会にいろいろおしゃべりできるのは,自分の考えについて相手の反応を見られるという点で,とても大事だなぁと思った。感謝感謝。

続きを読む

オズの出版社

 旅支度を進めながら,今月発売の月刊誌を眺める。『世界』11月号には「徹底討論・脳科学は教育を変えるか」と題し,ジャーナリスト司会で脳科学周辺の専門家3人による討論が掲載されている。
 昨今,教育議論に脳科学の成果を参照したものが多く見受けられるようになった。そうでなくても昔から「左脳だ,右脳だ」と学習について脳のメカニズムを引用して語る教育論は馴染みが深いが,最新脳科学によってさらに教育方法の裏付けが得られるのではないかという期待が高まっている。
 この風潮で有名なのは一時期「多重知能」(もしくは多元的知能)として注目され流行もしたハワード・ガードナー氏の理論である。ちなみに彼はその著書で,多重知能理論が学校教育の基本的な課題の触媒としてはたらくような教育場面を大事にすると記している。要するにそれは,理論を根拠としてでなくきっかけとして使って欲しいと断わっているのだ。
 当事者の思いもむなしく,現実には脳科学が学習にまつわる謎を解き明かし,より効果的な学習の方法を提示してくれると思いこんでいる人たちがいる。徹底討論では,そのような誤解が発生する理由の一つとして,脳科学の研究手法の問題を取り上げ,そこに登場する「作業仮説」があたかも実証済みの事象として取り扱われてしまうことを指摘。そのような誤解を生むのは,そうした科学研究に関する一般向けの教育が足りない(またこれか!)ことを挙げている。そしてもちろん,「脳科学的な実証」を売り文句にした出版ビジネスの弊害を憂慮し警鐘を鳴らしている。

続きを読む

校内LANを無償でいかが【パート2】

 9月に締め切られた情報化推進協議会による「校内LAN整備加速パッケージ」の選定結果が発表されていた。確か全部で50校募集だったのに掲載されているのは14校だけである。条件を検討した上で選定されたためだとしても,これは少ない。応募が少なかったとしか考えようがない。
 というわけで,皆さん!第二次募集が10月中旬から予定されているそうですよ!前回の告知を知らなかったあなた,応募準備期間が短すぎて応募できなかったあなた!再度チャンスです。
 おそらく条件は前回の駄文に書いたものと同じだと思われる。学校内の意志決定だけでなく,教育委員会との調整合意の上でないと応募資格を得られないので,希望される方は今から学校長を説得し,教育委員会との接触を図ることをおすすめする。さらにこのパッケージの応募は,自らの学校の取り組みを全国に対して公開することも含んでいるので,その辺に対する関係者の理解を得ることも必要だろう。
 だとしても,こんな確率の良いクジはない。「よし,騙されたと思ってちょっとやってみるか」とふっとやる気になることが,大きく物事を変えるのである。興味のある皆さんは,募集がかかるのを注意深く待っていただきたい。
 そして,宣伝下手な情報化推進協議会の代わりに募集の告知をしてあげて欲しい。ライバルを増やすのは気が引けるかも知れないし,義理もないとお思いかも知れないが,もしかしたら日本に残された唯一の希望は,未来をおもんぱかって渋々ながらも融通を利かす,義理人情くらいしかないかも知れないのだし‥‥(ホントだとしたら寂しいけどねぇ)。

冒険がまっている

 日本では12月に公開予定の映画「ZATHURA」。これは私の大好きな役者ロビン・ウィリアムズがかつて出演したことでも知られる映画「ジュマンジ」の姉妹映画だ。子どもたちが不思議な力を持つボードゲームを遊びはじめたことから大変な世界に巻き込まれるというアクション・ファンタジー映画だ。そして今度の舞台は「宇宙」。
 きわめてハリウッド的ともいえるし,また宇宙開発の夢(あるいは幻想)を追いかけてきたアメリカ的ともいえるが,この映画のサイトを見ると,なんとまぁ「ティーチングガイドのダウンロード」と称して,教育プログラムとリンクしてある。
 映画のプロモーションもかねて,スペース・サイエンスに関する教師ガイドのPDFと教室に貼るポスター,そして懸賞応募フォームが用意されている。映画関係者にとっては映画の宣伝,教育現場にとっては関心意欲の喚起と現場で使えるちょっとした教育内容の利用,家庭においては宇宙の話題を通した団らんを得るという利得一致の上に展開する企画だ。

続きを読む

だぁ〜れ?

 学生たちが幼稚園実習を行なっているので,私は指導訪問に出かける。保育所の場合と違い,子どもたちが園で過ごす時間が短いため,幼稚園の場合は午後2時までには訪問しないと,子どもたちが降園してしまって子どもと関わっている実習生の様子を見ることができない。
 本来ならば,ゆっくりと訪問して,私自身も子どもたちとふれ合いながら実習生の様子を見てアドバイスしたいが,私のスケジュール管理が甘いせいか,そのための時間を取ることができない。昨日今日だけで九つの園を回り,園長先生たちとの事務的な面談と実習生への短い声がけで済ますことになってしまった。
 ところで,私も気がつけば三十半ば。幼稚園へ行くと,そんな自分が端からどう見えるのか,子どもたちの視線から評価を受けることができる。スーツを着て訪問するから,ちょっとハンデがあるにしても,さて,子どもたちからどう呼ばれるかは気になるものだ。「あのひと,だぁ〜れ?」
 「おとうさん?!」というのはよくある声。「誰かのおとうさん?」なら園児たちの親になるが,「先生のおとうさん?」となるとビミョ〜か。「新しい先生?!」というのはまれなケース。若い先生というニュアンスが感じられる分,ちょっと嬉しいかも知れない。

続きを読む

出張月間

 参加している研究グループで海外学校視察の分担があったので,計画して行かねばと春から模索していたが,あれこれと後手に回しているうちに10月。見かねた協力者の手助けを得て,急遽来週,海外出張することになった。
 それで,よくよく仕事の整理をみたら,幼稚園実習中の学生たちを指導訪問する時間がほとんどないことに気づく。慌てて幼稚園にアポ取りながら,突撃訪問。明日も予定を変更して,突貫訪問である。
 実習中の学生たちはそれぞれ頑張っていた。厳しく指導してくださる張り詰めた空気の園もあり,いっぱいいっぱいになってる学生もいた。私も出張がいっぱいいっぱいなので気持ちが凄くわかる。発想を切り替えて頑張るように励ました。
 来週の海外出張が本決まりになったので,海外出張届けを出さなくてはならないが,実習訪問に飛び回るので,これまた学長先生に提出する時間がない。この前の韓国出張も直前だったので,また迷惑をかけてしまうなぁ。授業休講も手配しないと‥‥。やっぱり私設秘書が欲しい。
 そんなわけで,ここでも海外の学校視察の様子をご紹介する予定だ。願わくは,このブログが本来の教育ネタでいっぱいになるように勢いづくといいのだけれど。

歴史を語るものに歴史あり

 数週間のうちに幾度も東京に出かけるなんて,人生で初めてのことだと思う。今回も公開セミナーに参加するために東京へお出かけした。これも秋休みだからなせる技。秋休み様々である。
 公開セミナーの様子は,たぶん公式な報告が主催者側からも出ると思う。私も後日改めて書くことにしよう。今回もまた様々な出会いと楽しい語らいの中で知的刺激を受けることが出来た。
 別の日には,秋葉原にも出かけた。ドラマで話題になった場所だ。私は来春閉館する「交通博物館」を見学した。秋葉原の万世橋にある交通博物館は,長い歴史を持つ。館内には鉄道,自動車,船舶,航空の分野に関する展示がなされ,勉強することができる。
 しかし,都心という場所の良さは逆に,博物館の拡張を許さず,新たな展示物を設置することができない。多くは乗り物の模型展示であり,それも限界といったようなのである。そこで埼玉に場所を移して新たなスタートを切ることにしたようだ。いま交通博物館では「さよなら企画」で,過去展示されて今は倉庫に眠っていた模型や昔の博物館内の写真などを展示している。この,過去の博物館内の様子を移した写真が貴重で興味深い。交通の歴史を人々に伝え続けてきた交通博物館もまた一つの歴史を残したのである。当時の子どもたちの好奇心旺盛な姿と,博物館展示のダイナミックさに心を動かされる。
 こんな風に,立て続けの東京寄り道は,それぞれ得たものも多かった。他の用件も順調に進み,満足満足。さあ,この調子で今年度を乗り切りたいと思う。