○6:45出掛け。だいぶ暖かくなった。もうスーツだけでも心配ない。通勤途中に見える桜も咲き始め。
○授業。ガイダンスをする。パソコンの基本や,ルールを説明。まだまだパソコン苦手な学生も多い。
○行事準備。学科長と一緒に新入生へ見せるためのビデオ素材を編集する。作業しながら懐かし話。
○メディアセンター業務。なんか細かいことが積み重なって,知らないうちに時間がたってしまう。
○メール確認。非常勤の先生方や他大学の方とやりとり。温かいメールばかりが届くのでホッとできる。
○New名刺。大学デザインの新しい名刺が届いた。英語表記がないのは玉に瑕だが‥‥。つくるか。
投稿者「rin」のアーカイブ
クラスづくり
短大にクラス編成があるのを珍しく思う人もいるだろう。大学といえば個人個人が独立して授業を履修したりしなかったりするのが一般的なイメージだ。ところがそれぞれの学校にはそれぞれの伝統文化があって,ウチはクラスがある。
知らない者同士が新しいクラスに属して,これから一緒に過ごすことになる。関係づくりはなかなか微妙な問題だ。女の子達特有の難しさもあるだろう。とにかく,入学早々にクラス発表をしなければならず,何を発表するかなどを含めて,出会ったばかりのクラスメイト同士が話し合いをすることになった。ここでうまくいくかどうかが,今後のクラスの雰囲気を左右する。
係りになった学生が司会進行。私は(当然だけれども)なるべく口出ししないで,ラフに見守ることにした。はしゃぎながらあれこれ発言してくれる学生たちが居る一方で,司会担当の学生が決め事を小分けにして固めていく性格であるおかげで,一部の意見に流されることもなかった。途中,何度か不安で茶々入れもしてみたが,後半では別の学生がリーダーシップを発揮してくれて,発表内容やグループ決めなど,自分たちでパタパタパタと決めていったのは頼もしかった。(まだ自己紹介も十分にしてないのに)同じクラスとしての連帯感が垣間見られたかのようだった。
いやはや,私にとってはかなり感動的である。もちろん,学生の同士にも微妙な温度差みたいなものがまだまだあるのかも知れない。とはいえ,全員それなりにやる気になっている様子であるから,発表に向けた練習の努力や作品の完成度,それから達成感が味わえれば,お互いを高められるクラスになるんじゃないかなと期待している。
そうは思うものの,考えてみれば新年度がスタートしてまだ一週間も経過していない。むしろ困難や障壁はこれから本格的にやってくると考えるのが自然。気楽に構えらるようになるのは,当分先になりそうだ。うまくいくことを祈ろう。
20050405
○7:00頃出掛け。今日は暖かいのでスーツだけで。電車の中で『現代思想』を手にするも眠気。
○新入生ガイダンス。教務関係の説明。履修の仕方を聞くもチンプンカンプンの様子。大丈夫?
○昼食。昨日の失敗を取り戻すべく先回り。一番に食にありついた。その後,今日も長蛇の列。はぁ。
○クラス指導。行事でクラス発表する内容を話し合い。学生に任せた。みんな,よい感じで協力的。
○付属幼稚園へ。貸出し中のパソコンが故障とのこと。スクーターを借りて引き取りに行った。
○授業準備。明日から授業。プリントの準備などをしなければ。始めはガイダンス程度だけど。
○PC教室セッティング。MacOSX Serverで新たにファイル共有。固定プロファイルの設定。
○23:00過ぎ帰宅。胃に何か入れて,資料づくりの続き。早く寝たいよ。
20050404
○7:00過ぎ出掛け。小雨がぱらつき,寒い。コートに手を伸ばしてしまった。
○新入生ガイダンス。学生生活に関する一通りの説明がなされていた。途中,ホームページの作業。
○昼食。作業を終えて食堂へ行くと,新入生の長い列。しまった,遅かった。昼食にありつくまで25分。
○学科ガイダンス。この時期行なわれる合宿行事などについて説明。学生達もだいぶ聞き疲れ。
○クラス指導。各種委員の選出をする。どうやって決めようか悩むが,全員何かしらやることにさせた。
○PC室準備。授業で使うPC教室の準備がまだ完了していない。微調整が残るが今日は時間切れ。
黄金の三日間・短大版?!
入学式を迎え,私は指導担当のクラスを持つことになった。担任になるのは初めてではないが,やはり緊張する。最初の出会いがその後の付き合い方やクラスの雰囲気を左右するかと思うと,それなりに気合いも入るというものだ。どんな学校段階でも,最初の三日間の関わり方やルール決めが大事だと言われているが,あれっ?‥‥,さっそく日曜日でお休みだ。ううむ。
今日は,クラスの学生達と顔合わせ。細かい自己紹介はできないが,とにかくこれから2年間を一緒に過ごすことになる学生達の期待と不安をそれぞれ推し量りながら,それでも心機一転の気持ちを持ってもらえるように明るく振る舞ってみる。なにしろ第一印象が良いことは,その後の関係をつくっていく上でも重要だからだ。もっとも最初が良すぎて次第に失望させることがあっては困るけれども‥‥。そういう意味でもバランスどりは難しい。
元気があって積極的に前面に出る子,グループでいるとハメを外してしまう子,目立たないけれど足並み揃えてくれる子,全然話聞いてない子,全体のノリにいまいち乗ってない子,あまり人と関わるのが得意でない子,天然入っている子などなど。想像しただけでも様々な子がいる集団を一つのカラーにまとめることは土台無理。とはいえ,互いの存在を許容し合えて,たまには全員で盛り上がれるクラスができればいいなぁと切に願う。そのためにも最初の数ヶ月は,クラス指導担当者が上手な黒子にならないといけない。流れができれば,あとは見守っている振りをすればいい(って書いてバレたらマズイか,ははは‥‥)。
中学時代に,友人のヘンテコな占いで,将来の自分の子どもの性別を占ってもらったことがある。糸に針を付けて手の上に垂らし,揺れれば子が生まれ,その揺れ方で性別がわかり,それを複数回繰り返す。2回占って揺れて,3回目で揺れなかったら,2人の子を持つという具合だ。そして占ってもらうと,4回繰り返し占って4回とも針は「女」を示す揺れ方をした。その時の占いは,針が揺れないで終わったわけでなく,放課が終わったので終了。もしかしたら延々と繰り返し揺れていたのかも知れない。
というわけで,友人のヘンテコな占い通り(?!),またたくさんの娘を持つことになった。気苦労は絶えないし,この調子で研究の方は大丈夫なのか?と不安がないわけではないが,頑張るしかない。
20050402
○7:00頃に出掛け。夜更かししたので眠たい。土曜のFMラジオ新番組を聞きながら支度。
○職場近くの駅。バスが土曜日ダイヤもあって,新入生が迷っている。乗り場を案内。
○入学式。カメラ片手に撮影をしながら新入生や保護者を誘導。みんな明るい雰囲気で好スタート。
○学科別ガイダンス。クラス指導担当なので,受け持ちクラスとご対面。とにかく出だし肝心だ。
○クラス写真撮影。緊張のため笑顔が硬いといわれる。でも,顔を緩めるとだらしなくなるのが怖い。
○IMC業務。担当メンバーによってWebサイトリニューアル。その後の微調整をさせてもらう。
○帰路。書店に寄って教育関係書を購入。概論書をあれこれ。どれも単価高くて,また懐が寒くなる。
○10時頃帰宅。食器洗いをする。今夜はインスタントラーメンで節約。テレビを見ながら食べる。
紙文書からの逃走
平成17年度がスタートした。新たな気持ちで仕事に取り組むためにも,仕事環境を改善しなければならないと思い立って,無い袖振って購入したのは書類スキャナ「ScanSnap」。紙文書をPDF電子書類に変換することができる代物だ。
他の事例に負けず劣らず,私のところにも紙文書は日々大量にやってくる。あれこれ仕事に追われていると,紙書類の整理もままならず,積み重ねた書類が山をなしていることは常態化している。しかも,同じ内容の書類のバージョン違いが頻繁に配られるために,重ね方が狂えば,どれが新しいものかを判別するのに時間がかかってしまう。しかも机の上は酷い状態で仕事に支障さえきたす。
そんなわけで,前々から紙書類の電子化には興味を持っていたし,この机の状況を変えるためには,書類スキャナが必要だと確信していた。けれども,上記のScanSnapは性能が良いだけに結構高価な商品。なかなか購入への踏ん切りがつかなかった。
しかし今回, 年度も改まるし,これはいい機会だと思ったので,いざ貯金をはたいて購入。いやはや,宣伝通り,気持ちがいいくらい素早くPDFファイルが出来上がる。画質やスキャニングの丁寧さという点は,書類スキャナということもあり,犠牲になっている点もあるが,紙書類として場所を消費し,しかも参照しがたい状態を克服できると考えれば,弱点にもならない。とにかく,思いついたらパソコン内で検索して書類を参照できるというのは,便利この上ない。内容によってはPDFのパスワード機能で安易に見られないようにできるし,パソコン自体にパスワードなどのセキュリティをかけているので,万一の場合もそれなりに安心である。
とにかく,スキャンしてPDF化した紙書類をすぐさまシュレッダーにかけることができる。(もちろんとっておくべき用紙もあるので選別する必要はあるけれど‥‥)いままでのように紙書類を机の上に積み上げることを防ぐにはもってこい。紙文書とおさらばだ。
というわけで,強い味方を購入して,さらにバックアップのための部材を揃えたりと,新年度に向けて自腹準備は,だいぶ懐を寒くしてしまったが,今後も仕事を効率化するための試みをあれこれ模索してみたい。
20050401
○6:40出て電車通勤。朝食抜きなのは,今朝から健康診断のため。
○健康診断。付属幼稚園で働く教え子達に久しぶりに会う。世間話に花が咲く。
○辞令交付式。まともに研究成果を進展させていないのに,助教授に昇任してしまった。悩ましい。
○お昼。時間内のでカップ麺。「すきやき味」は初めてだったが,気に入った。買い置きしておこう。
○教授会。改めて新年度の人事紹介と挨拶がある。若手の新規採用は少ないが,頑張って欲しい。
○学科会議。新年度の準備で課題山積。明日は入学式だから,そのための打ち合わせもある。
○メディアセンター業務。机の書類を整理するのに明け暮れた。紙書類排除作戦を展開中。
○23:00すぎ帰宅。明日の朝食の食パンと牛乳を買って帰った。
H16年度→H17年度
年度末,いくつものお別れがあれば,新しい出会いもやってくる。慌ただしい時間を過ごし続けている私を横目に,周りの人々はすっかり入れ替わっていたりする。先日も,2年ほど在職して去っていくスタッフを,今年度入ったばかりの人たちとともに,見送るための食事会をした。寂しくも楽しい会であった。
卒業生達も明日からは立派な社会人。教育現場で活躍することになる者が多いが,その直前をどんな気持ちで過ごしているのか。緊張したり,不安になっていないだろうか。研修期間の間に,すっかり慣れてしまった人もいるかも知れない。それぞれがまた新しい歩みを始める。次代の子どもたちのためにしっかり頑張って欲しいなと,教育職の遠い同僚として願う。
新しい年度の準備もするものの,細々として雑多な事柄に手間取っている。一度全部,リセットしたい気持ち。今日は来年度のためにいろいろと部材を買い出しに出ようかと思っている。
東京大学・初中等教育高度化推進機構構想
東京大学で日本教育学会の臨時総会と緊急シンポジウム「教職プロフェッショナル・スクールの可能性と危険性」が行なわれた。教職専門職大学院の福井会議に出席した縁もあるので,シンポジウムもそうだが,ついでに臨時総会にも出てみようと思って日帰り東京出張をした。
臨時総会とシンポジウムは,どちらも大きな転換にかかわる事柄だった。臨時総会では,日本教育学会が社団法人化することを決定した。会員とはいえ学会運営なんてお任せなのだが,たまにこうして話を聞くと興味深い。とにかく夏の総会に向けてさらに準備をすすめていくとのこと。定款案はさらに見直されるし,現在の会則を運営規則として移行させる作業もあるらしい。ああ,それは学会事務局が広報することですか,はい。
シンポジウムの方は,やはり微妙かつ淀んだ雰囲気であった。詳細はまた改めてご報告したい。なにしろ話を突き詰めようとすればするほど,プロフェッショナル・スクール(専門職大学院)以前の問題を追及することになり,つまりこれまで教員養成を担ってきた人々や自分たちへの批判合戦となって,くら〜い気持ちになるのだ。その上,あの場に集っている人々は,専門職大学院に絡んだ様々な問題意識を持ってそこにいる。シンポジウムの内容が生の教員養成現場とリンクしていないことを嘆く(確かに僕だってちゃぶ台をひっくり返したくなる)のは簡単なのだが,それぞれの問題意識をもう少しかみ合わせていく必要があると思う。ああ,また今度書こう。
シンポジウムに先立って,東京大学総長・佐々木毅先生のスピーチがあった。正式な発表や報道がなされるとは思うが,東大総長の公式見解として次のようなものがあった(注:文言はこの通りではない)。「東京大学では,現在の学力水準を問題視している(いまの学力水準は困る)」「このような中等教育の現状では,国際競争で勝てない」「専門職大学院の議論についても,大学を挙げて注視しているが,ネガティブなものを取り除くようなアプローチでは不十分」「積極的なメリットがなければリソースをかける意味はない」「(専門教育において)もっと知識を増やすことに腐心すべき,それなくしてハウツーだけではダメである」など。
斯様な認識を東京大学では全学的に議論しているとのことで,その結果,専門職大学院の文脈とはまったく別に,初等中等教育の水準を引き上げるための積極的な取り組みをする必要があるとの認識に達したようだ。そして今後,東京大学としてそのような取り組みのための組織を作っていくような体制になりつつあるという。
このあと,佐藤学先生から,全学的なバックアップのもとで初等中等教育の高度化を推進するための機構が出来るという補足があった。正式名称などはまだわからないが,教育研究の分野に野心的な研究センターが出来るということが事実上発表されたというわけだ。
外部の人々にすれば「また東京大学だけが,どうしてそういうことできるかなぁ〜」という気持ちもないわけではないと思う。ただ,それはいかにも東大らしいアプローチというだけであって,そんな構想でなくても,自分たちの大学機関で出来る取り組みから始めればいいのである。だから,東京大学が初等中等教育に対して何かしら本腰を入れたというところの波を上手に捕まえて,全国で地道な取り組みが起こればいいのだと思う。