短大にクラス編成があるのを珍しく思う人もいるだろう。大学といえば個人個人が独立して授業を履修したりしなかったりするのが一般的なイメージだ。ところがそれぞれの学校にはそれぞれの伝統文化があって,ウチはクラスがある。
知らない者同士が新しいクラスに属して,これから一緒に過ごすことになる。関係づくりはなかなか微妙な問題だ。女の子達特有の難しさもあるだろう。とにかく,入学早々にクラス発表をしなければならず,何を発表するかなどを含めて,出会ったばかりのクラスメイト同士が話し合いをすることになった。ここでうまくいくかどうかが,今後のクラスの雰囲気を左右する。
係りになった学生が司会進行。私は(当然だけれども)なるべく口出ししないで,ラフに見守ることにした。はしゃぎながらあれこれ発言してくれる学生たちが居る一方で,司会担当の学生が決め事を小分けにして固めていく性格であるおかげで,一部の意見に流されることもなかった。途中,何度か不安で茶々入れもしてみたが,後半では別の学生がリーダーシップを発揮してくれて,発表内容やグループ決めなど,自分たちでパタパタパタと決めていったのは頼もしかった。(まだ自己紹介も十分にしてないのに)同じクラスとしての連帯感が垣間見られたかのようだった。
いやはや,私にとってはかなり感動的である。もちろん,学生の同士にも微妙な温度差みたいなものがまだまだあるのかも知れない。とはいえ,全員それなりにやる気になっている様子であるから,発表に向けた練習の努力や作品の完成度,それから達成感が味わえれば,お互いを高められるクラスになるんじゃないかなと期待している。
そうは思うものの,考えてみれば新年度がスタートしてまだ一週間も経過していない。むしろ困難や障壁はこれから本格的にやってくると考えるのが自然。気楽に構えらるようになるのは,当分先になりそうだ。うまくいくことを祈ろう。