葉月三日

 名古屋で集中講義が始まる。

 猛暑の中を駆け抜ける4日間は,意外なほどあっという間に終わる。

 縦横無尽に多分野の知見を紹介し,「カリキュラム論」を展開する。

 毎年,新しい内容を入れ込もうとするが,大概オーバーフローする。

 4日間に半期分の情報量や作業をそのまま課すことは難しい。

 知識が染み込む時間が絶対的に足りない。

 だから,浸透率を上げるための工夫があれこれと必要になる。

 私自身の力量不足もあり,十分な質や量を提供できていない。

 それとも,高望みしすぎなのだろうか…。

 山積する課題に立ち止まるのではなく,解決に向けて前進すること。

 その姿勢を養うために必要な事柄は,私自身がそのことに対して

 真摯に向き合う姿勢を維持することより他はない。

 毎年の集中講義は,そのことを確認する貴重な機会となっている。