真夜中の朱ペン

 現場の先生方の研究構想の進展や学会発表準備の手伝いをするために出張する予定。その直前の今夜は,あらかじめ送ってもらった要旨原稿を見せてもらっている。夜更かししながら14人分を見ているところなのだが,まだ折り返し地点。いやはや,大変である。
 自分の不出来を棚に上げて,他人の原稿を添削するなんて,本当は心苦しいもの。しかし,不思議なものだが,他人の原稿になると気楽さもあってか,いろいろ見えてくるものが多い。自分の原稿だとどうしても盲目になるのは仕方ない面もある。それならばね客観的に見られる第三者として,徹底的に指導するのもありかな。
 見ている原稿のいろいろな弱点を見つけ出すたびに,これは自分自身が犯している失敗を鏡に映して見ているような感覚になる。つまり,自分の欠点は自分がよくわかる,というのを他人の原稿を通して実感しているわけだ。
 とにかくまだ残っているので早く見て寝たい。