資料収集開始

 将来的には現場教師が活用できるWebサービスを構築することを前提に,システム周りの構築ノウハウを蓄積することを先行して取り組んできた。いまのところクラウドプログラミングの習得中。これとiPhone/iPadとを組み合わせれば,なかなか面白いことが可能ではないかと考えている。

 学校教育の情報化に関する懇談会やデジタル教科書教材協議会など,それなりの発言パワーを持っている人々による正統な取組みが展開しているし,ネットを活用した公の声を拾う試みもようやく活用され始めているが,どうも私には縁もなければ反りも合わないようなので,むしろ面白い具体例をもって問いかけることしかないと思う。

 Google方式のようにベータ版でも面白いものを出していきながら研究し育てていくのも,片方の手に持つべきアプローチとしてしっかり援用していかなくてはならない。

 そうしたシステム開発に正当性を与えるための根拠を固める研究が必要であり,その研究をどう焦点化すべきなのか考え続けてきたが,ようやく自分で納得できる筋書きも見えてきたので,資料や文献を集めることを始めた。

 納得のいく調査課題を目標に据えるのは,簡単なことではない。まして,特別な仲間と組んでいない人間にとっては,他人が承認しない分だけ,明確さに欠ける自己承認の基準に照らさなくてはならない難しさがある。少なくとも私の場合,他者への論評を積み重ねることによって自分なりの納得解を探索しているので,そうした自分の見解との整合性を合わせる手間がかかる。

 地道な調査の始まりである。ベタな対象に落ち着いたなと思うが,これまで書いてきた学位論文や自分の興味関心に任せて関わってきた様々な取組みやご縁をすべてまるっと絡めて考えることができる。というのはちょっと言い過ぎだが,結局,やりたかったことはそういうことなのだと思う。

 ゆくゆくは全国調査につなげたいが,とりあえず今住んでいる四国や中国地方など西の方から進めたい。

 先日,教員採用試験についての相談をしに学生がやってきた。いろんな地域を受験するのだが,関東の方に出す願書の内容について,どうすれば良いのか悩んでいるらしい。自己PRの書き方をどうするのかといったこと。

 まあ,採用試験は知識技能を評価する側面は当然としても,つまりは恋愛と同じなのだから,相手を自分に惚れさせるにはどうするかを考えれば良いんじゃないかと勝手なことを話していた。それが本当かどうかは置いとくとして,それがどんなものとしても本人が自己PRとは何かを感得しないままでは,宙に浮いたような文章しか書けないだろう。

 女子学生だったから,人が人間のどこを見るのかについて,自分の場合に置き換えた話をすれば,すぐにも十を知る。女の子は,男の子よりも人を見る目が厳しいから,それをそのまま試験官の目だと思えば,すべきことは分かってくる。
 

 関東を受験するというので,自分の東京暮らしのことなど話した。ぜひ若いときに住んでみて,他にもいろんな土地を体験しておくのがいいと話した。

 若いとき,僕が欲しかった言葉をかける。僕にはそれを言う義務がある。

 来週からは1年生達の面談が始まったり,委員会活動を始めたり,そういえば,某コンクールのお仕事もそろそろ始まる。来月は東京出張。ぼちぼちiPadの集いも関西でやりたいなぁとも思う。