宿題が溜まっているというのに,歯医者に行って親知らずを抜くことになったり,受け損ねた健康診断を外部で受けなければならなくなったりと,慌ただしい。
しかもこんなときに限って,掃除がしたくなるもので,今回はデジタルデータの渾沌が気になってしまい,バックアップ用のハードディスクをひも解いてみたら,調子が悪い。
仕方ないので他のディスクの空き領域に分散して退避(これがまた渾沌を生むのだけれど…)して,ハードディスクを消去することにした。
まぁ,これがギガ単位のデータだから,退避するだけでも時間がかかる。明らかに重複しているデータもあるが,いちいち検証する時間もないから,とにかく大事そうなものを優先的に丸ごとコピーするの繰り返し作業だ。
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そんなことをしていると改めて,これからの時代,自分のデジタルデータを管理・保存・消去する術を心得ておかないといけないなと思う。
死後,自分のデータを消去することができるというサービスがあるとも聞いているが,それにしたって何を消すのか消さないのかを決めておかなくてはならないわけで,なかなか大変。
デジタルデータなんかになっているものは所詮は虚像であると考えて,全部消えればいいという考え方もあると思うが,歴史的な記録というものは,そういう考え方では残ることができないわけで,なんとも厄介な時代になったと思う。
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ビッグデータがどうの,個人情報がどうのというレベルの問題も確かに大事だが,私たちが歴史から学ぶのと同じように,未来の人々が歴史から学べる条件を確保しないと,何でもかんでも二次的なまとめ情報で済ましたら,間違った記録を訂正する機会を永遠に失いかねない。
ミスプリントした印刷用紙だけが残ってしまわないように,アーカイブの素養を一般人も身に付けておくことを考えなければならない。