事業仕分けなどで行なわれた学術関連の論点には,学術研究の納税者へのフィードバックとは何かとか,若手研究者やポスドク問題,学術研究機関としての大学の国際水準とか,地域振興を抱え込ませた大学事業の在り方など,細かく様々な事柄が含まれていたように思う。
正直なところ,私はどの問題についても当事者性や発言資格に欠けるところがあって,特定の意見を強く持つことが難しい立ち位置にある。そのことが自分でも不甲斐なくて悔しい。
どうしてこんなことをわざわざ書くかというと…,悔しかったのね,毛利さんの様子を見て。
毛利さんにカチンと来たのよ,くそぉと思ったのよ。なんであなたは日本科学未来館でそれをやる?
いや,僕は日本科学未来館好きだし,かつては友の会の会員だったし,毛利さんやった!とも思うよ。
でも,だから,科研費の議論の場面で,毛利さんみたいに場をグッとつかむ展開に誰もできなかったことに悔しさを感じたのよ。そして,毛利さんが熱いというなら,私だって同じくらい熱く語ってみせるぜ
と思ったの。身の程知らずにも…。
同じように思った人,多いでしょ?
そりゃ,あの場の評価は決定ではなく参考資料になるだけだけど,あれほど世間に訴える絶好の機会はないともいえる。
あとからバラバラと署名して抗議活動することも大事だけど,相手の誤認や認識不足を現行犯逮捕する様子を国民に見せないとダメだと思うよ。こっちが現行犯逮捕されてでも(わたしゃ本気だ)。
それを毛利さんはやったんだ。館長として正式に招聘された上で,バシッとやった。
まったくもって悔しい…。毛利さんは格好いい,でもまったくもって悔しい。