出来事は気まぐれ

 肌寒い日が多くなり,そういえばもう秋と言っても間違いない頃になったことにあらためて気づく。私の周辺はインフルエンザが猛威を振るっていて,のんきな私もここ数日は学内をマスクして移動するようになったくらいである。

 日々の項目に特段の変化はないが,移り気で変化を好む私だから,あれこれ寄り道はしている。ブログの更新を緩めて,Twitterで頻繁にツイートしてみることもあれば,地元のコミュニティFMに出演してみたりもする。職場のホームページ更新を任されていたことを思い出し,せっかくだから授業とコラボレーションさせてみようと急遽作業に取り組んだりしている。

 そんなことをしているうちに,寝かしたり放ってある宿題や案件に取り組みたい気持ちも湧くだろう…と,毎日の作業場面は慌ただしいのだが,全体的な進行やりくりはおおらかな案配で進めている。

 行政刷新会議における事業仕分けでは,科学研究費を始めとして様々な予算が縮減や廃止といった評価を受け,またその評価議論の乱暴さについてもあれこれ問題視されている。それと平行して,来年度予算で実現しようとしている様々な施策に関する方針も揺れているといった感じ。

 私の仕事の采配ぶりに負けず劣らず,世の中の出来事も気まぐれな調子が続いている。もちろん,溜まったツケを払う段階に来たのだから,苦しくなることは覚悟しなければならない。いろんな意味での債務返済をしながら,教育も学術研究も将来に向けて禍根を残さないような再構築プランを模索しなければならない。

 感情ベースで言えば,貧乏くじを引く立場の人間にとって許せない世の中である。だから私たちは「世知辛さ」ではなく,「優しさ」あるいは「慮り」の気持ちを伴って,この苦境をともに乗り切っていかなければならない。そうでなければ,荒んだ気持ちに押しつぶされてしまった人間が何をしでかすか分からないことを不安に思う,そんな世の中を増幅させかねない。

 なので,私は今週あれこれ考える中で,再び,開き直ることにした(私は事あるごとに開き直っているので珍しいことではない)。様々な問題については意識しつつも,自分に与えられた仕事や職務を楽しむことにした。

 もう少し「素朴」な立ち位置に舞い戻ろうと思う。