この頃は本当に教育から遠回りしていて,教育をめぐる駄文を書き留められていない。研究の話もどこへやら。こんな調子では,いいように使われて沈みゆくだけの大学サラリーマンで終わりかねない。もちろん大衆化した高等教育を支えるのは,そういう層なのだから胸を張ればいいのだが,問題はそれに遠く及ばない世間知らずで勉強不足な自分自身なのである。
もうちょっとずるくて賢ければ,毎日も要領よく過ごせるのだが,ご存知の通り,物事を理解するのにも,動き出すのにも時間のかかる人間なので‥‥。お盆前に,同僚の先生から補助金の取り方や考え方の要領を教えてもらう機会があって,そこでようやく「宝くじのつもりで」という意味が腑に落ちたくらいに,ある意味じゃ馬鹿正直すぎて,みすみすチャンスを逃していた自分に腹が立ったくらいである。孤軍奮闘スタイルでしかやれてこなかったツケが,ここにきて露見しているというわけだ。
とはいえ,後ろ向きに考え込んでみても何も解決しない。とにかく,前に進まなくては。そんな自分を励ますのに良いスピーチ原稿があるのでここでご紹介。ご存知,Apple社CEO兼ピクサー・アニメーションスタジオ社CEOであるスティーブ・ジョブズ氏が,スタンフォード大学の卒業式に招かれて講演を行なったときのものだ。
スタンフォード大学 ‘You’ve got to find what you love,’ Jobs says (Audio)
日本語訳をした人がいて,その内容が出回っている。翻訳したオリジナルページ。も悪くないが,ここでは別のブログに転載されたものへのリンクを張ることにしたい。「Steve Jobs@スタンフォード大学祝賀スピーチ」(DeSight@higherground)。
Steve Jobs氏の歩みを本などで追いかけてみると,歳をとる事による人間の変化というものに思いを巡らさずにはいられない。出来る事に限りがあることはわかっているけれども,やれる事は何でもして,頑張らなければと思う。