なかなか新しいPodcastをお届けできずにいるが,そろそろ機会を見つけて新録したいと思っている。気になっている皆様は,しばしお待ちいただければと思う。
さて,インターネットでラジオ番組やビデオ番組をお届けできるようになった今日,個人が電波でラジオ放送をするのを楽しみたい人は少なくっていると思う。
けれども,イベントなどで電波を使って放送したいときもあるだろうし,それにリアルタイムで不特定多数の人々に番組を届けることにはある種の喜びがある。やってみたいと思っている人もいるだろう。
電波でラジオ番組を放送したい場合には,「トランスミッタ」という機器が必要だ。今日,手に入るトランスミッタは,iPod等の音をカーラジオに飛ばして音楽を聴くためのものがある。けれども,この場合のトランスミッタは,せいぜい数メートル範囲のラジオに届くようにしかつくられていない。これではラジオ放送と言うには物足りない。
そこでもう少し遠くまで電波が届くトランスミッタが欲しい。そんなトランスミッタを探し求めようとすると,個人が購入できる手頃なものがほとんど無い。昔は,FMトランスミッタにもいろいろあったのだが,いまは需要がほとんど無いこともあって,この手の商品がほとんど消えてしまったのである。
イベント放送をしたいと思っている人には,業務用を探すか,ワイヤレスマイクシステムなどで代用するかしかない。非常に残念な状況なのだ。
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しかし,FMトランスミットを製造して販売しているところが無いわけではない。実はtxDesignというところが,FMトランスミッタを設計して製造し,希望者に販売している。とはいえ,いつも販売しているわけでなく,毎回FMトランスミッタを設計して,数量限定で販売し,売り切れたら終わり。またいつか新しいFMトランスミッタを設計したら販売するという,不定期販売数量限定なのである。
そして,このたび,新しいFMトランスミッタの販売が始まった。それが新型FMステレオトランスミッタ「STM301」である。38,000円(送料別)と,少々値が張るものの,このレベルのFMトランスミッタの完成品を手に入れるのはそう簡単ではないので,必要な人には安い買い物である。
私もこの前のバージョンを購入して,お世話になった。手作りだけど,とてもしっかりとした作りで信頼できるので,興味関心ある方はぜひ問い合わせをしていただきたい。
Podcastで世界にラジオ番組が発信できる時代だが,だからこそこうしたアナログなメディアも見直したいものである。