以前の駄文に,自分の「楽しそうな話っぷり」に関して褒められたことを書いた。シンポジウム登壇での発表や,集中講義での講話の様子についてである。
ちなみに,他の先輩同輩諸氏のブログを見ると,ご自分の授業について,方法だけでなく,内容の理解しやすさも評価された,なんてことが書かれている。「内容はともかく」とか書いている自分が恥ずかしいもんだが,わたくしの授業はボディブローのようにじわじわ効いてくるのが特徴なので…という言い訳は置いといて,これに関しては精進精進。
それで,「楽しそうな話っぷり」はどこからやってきたのかという由来について,そのモデルが母親であることは分かっていたのだが,もう一人について(前回の駄文を書いて)ハタと気がついた。
元NHKアナウンサーの鈴木健二氏である。彼の「クイズ面白ゼミナール」における名司会(教授)ぶりは,とにかく「楽しそうな話っぷり」そのものであり,ウィキペディアでも触れられているアドリブ癖も,大いに楽しかった。
あの少々ワンマンでありながら嬉しそうにしゃべる様子が「ああ,物事を説明するというのはこういうことなのだな」と幼心に焼き付いたのかも知れない。とにかく「クイズ面白ゼミナール」は(当時)面白かったのである。
(そういえば,後番組「クイズ百点満点」の大塚範一氏も好印象だった。とにかく「クイズ面白ゼミナール」「クイズ百点満点」そして,NHKアナではないけど古舘伊知郎氏の「クイズ日本人の質問」に続くあの頃は,NHKクイズ番組史における黄金時代だと思う。もっと古い黄金期もあるとは思うけど…。)
って書いてたら,以前このネタ書いたことがあったんじゃないかと思い出した。そうだそうだ。でも「楽しそうな話っぷり」に関しては,今回初めて確認したことだ。
小芝居っぽさをあえて嫌みに感じないで楽しむというスタンス。きわめて80年代っぽい方法で,たぶん今だと好き嫌いが別れると思う。それだけに相手の寛容さに左右されがちだが,そこら辺の関係性を結ぶことも教師としての資質の一つである。と精神論に逃げて,この話は終わり。