お正月モードも終わり。ただその前に書いておきたいことがある。年末年始のテレビ番組には皆さんも一家言持ち合わせていることと思うが,昨年大晦日の紅白歌合戦について。視聴率は50%を超えられなかった。
みのもんたの総合司会。50%を超えてみせると豪語してあの結果で,賛否もあると思う。私もアドリブがパチッと決まるときには楽しめたが,うまくいかないときには少々やり過ぎにも思えた。まあ,みのもんたを選んだ時点で,むしろ彼にすべてを預けてしまった方がよかったのではないか。そうすれば無理なアドリブをする必要もなかっただろうに。本人もコメントしているように,十分実力を発揮できなかったということはあると思う。
ただ,仮にみのもんたの司会ぶりが大方マイナスだったとしても,唯一彼が「紅白ラジオ放送」のブースに立ち,ラジオで紅白歌合戦を放送していることの意義や素晴らしさを語ったパートに関しては,文句なく拍手を送りたかった。ラジオブースに構えている四人のアナウンサーが,みのもんたの語りを聞きながらうなずく姿を見ると,そこにラジオ放送を担当するものの心意気を感じたし,それを雄弁に語り得るのは今年の総合司会のみのもんたしかいないことを改めて印象づけられた。
そして紅白が終わり,NHKの「ゆく年くる年」が終わると,新年第一弾の番組はさだまさしのテレビでラジオみたいな番組。もしかしたら,今の世の中,古き良きラジオ放送(今でいえばラジオ深夜便?)のような装飾を廃した語りのようなものが求められているのだろうか。語りの力というものを,もう一度見直してみることが大事なのかもしれない。