共同研究グループの先生が発表を行なうので,八王子市のとある会場で行なわれる「教育システム情報学会」の研究会に参加した。研究世界に馴染みのない皆さんには,こぢんまりとした規模にビックリされるかも知れない。
教育情報・工学系の学会は数あって,それぞれの特色も大きさも様々である。学会同士には親子関係や敵対関係にあるものもあって,新参者にとっては学会選びも楽ではない。とはいえ,「研究を発表する」という行為が学術研究活動にとって命で,特に理系ではその頻度も重要な指標となるため,発表の機会や場があれば選り好みしないことも大事になってくる。
その上,自分の発表を上手に切り分けて,切り分けた断片の特色と発表学会の特色を組み合わせていくということができるとよいらしい。この一年は,そういうイロハを実体験できて,とても勉強になった。
ちなみに今回は「研究会」という場。皆さんが思い浮かべる学会は一年に一回行なわれる「大会」と呼ばれる規模の大きな場の方だと思う。けれども,発表の場が一年に一回だとぜんぜん足りないという事情もあって,小規模で数ヶ月に一回という頻度の研究会が用意されていたりするのだ。そんなわけで,この日の参加者も20名弱とこぢんまりであった。
「教材の活用促進を目的とした親と子向けのナビゲーションシステムの開発」
堀田博史(園田学園女子大学),堀田龍也(メディア教育開発センター),林向達(椙山女学園大学),星野徹,牛島大介(株式会社ベネッセコーポレーション)
こうして私たち研究者の研究成果は,「学会発表した」という記録が残ることになり,あとから研究成果を参照したい人たちが学会の発表リストをさかのぼることで過去の研究成果を確認できるわけである。
発表者側にしてみると,こうやって自分の研究内容を部分的・段階的に発表するのを積み重ねていき,一通りの流れを出し終えたら「研究論文」として全体をまとめて発表する。それでひとサイクル。
文献に埋もれて,知見を溜めて溜めて…というスタイルばっかりやってきたものだから,こういうスタイルはある意味新鮮。計画上手にならないといけないなぁと頭では分かるのだけど,根っからの無計画さんの私は前途多難だな,こりゃ。