あけましておめでとうございます。平成十八年がスタートしました。すでに本家でも書庫でもご挨拶をしていますので,全部お楽しみいただいている皆様には繰り返しなると思いますが,とにかく本年もよろしくお願いします。
今年は,皆さんから見える部分(たとえば,これらWeb活動)もそうですが,私個人のパブリックな部分,プライベートな部分についても含めて,いろいろ変化に挑戦してみようと思っています。どんな挑戦になるかといった進捗は,時期が来次第,ここで明らかにしていくことになると思います。とにかく今年一年の活動内容の大枠は:
1. 情報通信時代におけるカリキュラム論の基礎研究
2. 教育関連分野の議論喚起のためのWeb活動(Podcastや書庫ブログ等)
の2つです。
1.は研究ですが,これはまず基本に戻りたいということ。そもそもカリキュラム論とは何なのかを初心に戻って洗い直さなければなりません。たくさんのものが積み重なってしまい,研究対象が見えなくなったことは事実。ここで恥をさらそうとも,いま改めて基礎工事をやり直さなければ,人生後半に入ってから辛くなると思う。
その上で,インターネットもあり,eラーニングがあり,インストラクショナル・デザインが注目を集めている時代において,カリキュラム論が何を引き受け,何を提供できるのか。分野を超えて切磋琢磨しなければならない。確かに教育工学系で活躍する優秀な若手は多く,層も厚いけれども,教育学系(カリキュラム研究分野)から教育工学分野の様子を窺うような人間も必要だと思う。今後,カリキュラム・コーディネイターという専門性をもった教職員の育成のためにも,そのような立場で活躍する研究者がもっと必要だと思う。そうした動きに某かの貢献ができれば,と思う。
2.は少し遊びも入りながらやっていく,インターネット上の活動である。1.は大まじめだが,2.はユーモアを交えたいということ。こんなに情報が行き交う世の中になっても,あいかわらず教育の情報は紋切り型の届き方しかしていない。いや,それがより強まったのかもしれない。もっと違う形で届けることはできないものか。もっと効果的な届けられないものか。それを気楽な雰囲気でいろいろ挑戦してみようというわけである。
誤解を受けることも多いかもしれない。それでも他にないならやる価値はある。もう10年も駄文を書いてきたのである。今さら何をためらうのだろう。幸い,芝居っけのある性格に生まれたので,ポッドキャスティングなんかもできそうだ。いろんな可能性を形に示してみたい。そして,もっと能力のある人,資金のある人,優秀な人,センスのある人たちが本格的にやってくれることを願う。
これらに絡めて,細かい事柄や大きな事柄が動き出す一年だ。お役に立てることがあれば,何でもウェルカムである。それが大きな意味で「教育に貢献できること」であれば,私は何を批判されたって構わない。ご迷惑をおかけすることも多々あるかもしれないが,とにかく真摯に応えていくことでお返しをしたいと思う。
どうぞ,あらためてよろしくお願いします。